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映画「サマー・ウォーズ」より

こんにちは。AIDUTI屋の遠山将です。

今日もある映画のシーンにスポットをあてます。2009年公開の細田守監督の映画「サマーウォーズ」です。
テレビでも何度かやっているので、見たことがある方も多いと思います。

名シーンはたくさんあるのですが、映画の講評は他のサイトに任せるとして。コミュニケーションの面から印象に残っているシーンを取り上げたいと思います。

主人公の高校生健二は、夏休みの間、憧れの夏希先輩の曾祖母栄に偽装彼氏として会いに行きます。
嘘はすぐにばれてしまうのですが、栄は健二と二人になった際、夏希をよろしく頼むと託します。
僕には自信がありません。と細々と言う健二に、栄は力強く「あんたならできる」と激励します。
健二は何かを言おうとして口を開くのですが一旦飲み込み、また再び何かを話そうとするのですが結局押し黙りその場を去るシーンがありました。

ここからは僕の勝手な解釈です。
僕はこのシーンにとてもぐっときました。

健二はおそらく、自分の気持ちを誰かに話すという経験が極端に少なかったのでしょう。それは彼が両親共働きで1人でいることが多い生育歴も関係しているのかもしれません。人柄的に内気で真面目。優等生とつくほど目立つわけでもなく、問題児のように注目を浴びることもなく成長した健二は、誰かにしっかりと自分を認識してもらったという実感値が低かったのだと思います。
健二とって真正面から自分を見てくれた栄との出会いはこれまでにない経験だったはずです。

自分の気持ちを全て正直に偽りなく話すには、いくつかの条件が必要だと僕は考えています。
それは、相手が自分とその話題について完全に第三者であり、その話を受け止めてもらえるだろうと信頼できるにたる人物であること。おそらくそれを感じ取った健二は何かを栄に伝えようとするのですが、こんなことを言ったところで何かが解決するわけじゃない。意味がないと、一度は飲み込んだのでしょう。
ただし、こんな機会はもうないかもしれない。吐き出せるかもしれないと思うものの、自分の気持ちや思いを話す経験の乏しさから、そのときの健二は何をどう表現すればいいのかがわからなかったのでしょう。

このとき健二が越えられなかった、自分の内面の話をすることのハードルは、誰にとっても高いものです。そして、日常生活の中でその機会が訪れることもめったにありません。

重たい話である必要は全くなく、AIDUTI屋をご利用される方には、なんらかのモヤモヤのデトックスになっていただければいいなと日々相槌を打っています。