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ガンになったんです。それに対する第一声。

こんにちは。AIDUTI屋の遠山将です。

先日久しぶりに新規のお客さまとお会いしました。
はからずも、AIDUTI屋を始めてよかったと、史上最も記憶に残る会になりました。

一通りAIDUTI屋の利用のルールなどを説明したあと
「どんなお話をしようと思って来られました?」
と聞くと

「私、ガンになったんです」

と言いました。
そのあとしばらく間があったので
「どうぞ。続けてください」
とお話すると、少し笑って話の続きを始めました。

いろいろお話されましたが、僕が一番心に残っているのは
その方はもうじき復職されるようで、今はその気持ちの準備期間中だそうです。
体力が随分落ちたようで、まだまだ今までのようには動けないとのこと。それを目の当たりにしたのが、出勤のシュミレーションのために先日会社の最寄り駅まで行ったそうです。たくさんの人の流れ。今までは、その流れの中に難なく入って歩いていたはずなのに、立ち止まってしまったとのこと。

だめだ。この人の波の中を歩けない。

そう思ってしまったみたいです。
なんとか歩き出すと、両側からどんどん人が自分を抜いていく。
そのとき、心がポキッと折れてしまったそうです。

入院中のときから、思っていたそうです。
人間はこんなにも、話すまでもないどうでもいい話をしたくなるんだな。と。
例えば、階段が大変とか。
先生や看護師さんに言うには、あまりにも些細な話だし。
家族や友田気に言うと、余計な心配をされてしまう。
そんなときにAIDUTI屋を知ったとのことです。

終わり近くになるとその方は
ガンになったんです。と、人に言ったときの最初のリアクションを見ていると打ち明けてくれました。
「続けてください」と言われたのは初めてだったとのこと。
その方は、ガンになったんです。と人に言うと、たいていの場合質問攻めにあってきたそうです。
大丈夫なの?どこなの?手術したの?この先のどうするの?
もちろん、心配してくれているのは伝わるものの、その質問に答えることにいっぱいいっぱいになってしまって、自分のしたい話ができなかったとのこと。

僕はそれを聞いて、ほっと胸をなで下ろしました。
「この間はなんなんだろうなと思っていました。僕は試されていたんですね?」
そう言うとその方は笑って謝っていました。

僕はお医者さんじゃないし、体力を戻すためのリハビリ的な力もない。
でも、今こうして、声を出して笑ってくれてよかった。ととても思いました。
もしその方が、少し軽い気持ちになってくれたのなら、やっぱり僕は、AIDUTI屋を始めてよかったと思う。

変な話、僕はこれを商売にしているけれど
もっと身近に、こういう話ができる環境が周囲にあればいいのにと思ってやまない。
そのとき僕は廃業してしまうけれど(笑)

※個人が特定されない形で、多少デフォルメを加え、本人のご了承のもと記事にさせていただきました。